2016年3月11日金曜日

途上国は貧困か? 『人間性未来論』から考える その6




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 途上国は貧困か? 『人間性未来論』から考える その3

 途上国は貧困か? 『人間性未来論』から考える その4

 途上国は貧困か? 『人間性未来論』から考える その5

 途上国は貧困か? 『人間性未来論』から考える その7

途上国での自給自足を中心とした共同体での

生活は、収入は乏しくとも生きていくための資源を
容易に入手することができる豊かなものだった、
というのが前回まで。


ではなぜ途上国を支援するのか?








この本で中田氏は、途上国が豊かだと支援する
口実がなくなるから先進国が困るからだ、といいます。


中田氏が挙げた実例は、アジア開発銀行が
ラオスの山村での状況を調査した報告書の簡易版と
完成版の比較です。ラオスにおける貧困を総括
する文章を引用します。

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【簡易版】

ラオスにおける貧困とは「新しい貧困」であり、
風土病のような状態ではない。風土病的な貧困の
概念は、貧困を、経済発展の欠如として数字的に
定義することへの固執により、さかのぼって作り
上げられたものと映る。



【完成版】

ラオスにおける貧困とは「新しい貧困」であり、
風土病のような状態ではない。しかしながら、
現在の資源資源管理の慣行が、北部丘陵地帯に
置ける人口圧力および貧困の数学的なとらえ方と
組み合わさって、この新しい定義を導いたことは
明らかである。

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簡易版は「経済指標からすれば貧しいけれど、
現実に困っているかといえばそうでもない。だから
援助の必要性は低い。」と解釈できます。

そうなると困る援助業界≒日本の企業、NGO、私腹を
肥やそうとする途上国の役人、そしてこの事例の
アジア開発銀行のような国際機関などなど。

だから、公式版では曖昧な表現に書き換えられた。
森林伐採や焼畑などの慣行によって自然が失われ、
それを数値化したら貧困の定義に当てはまる、と。




中田氏の次の一文が象徴的です。

「相対的なものである貧困を絶対視するための
操作が行われている。それは、いうことを聞かない
国の政府を人権抑圧政府や独裁政権と決め付ける
ことで内政干渉の口実を作っているどこかの国の
やり方とは根は完全に同じである。」





何だか今回は引用ばかりでしたが、あまり多く
書く必要もないでしょう。僕の底の浅さが露呈して
しまいます(笑)。


長々と続いたこのシリーズ、次回がラスト。




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