2016年2月18日木曜日

途上国は貧困か? 『人間性未来論』から考える その3

 途上国は貧困か? 『人間性未来論』から考える その2

 途上国は貧困か? 『人間性未来論』から考える その4


 途上国は貧困か? 『人間性未来論』から考える その5

 途上国は貧困か? 『人間性未来論』から考える その6

 途上国は貧困か? 『人間性未来論』から考える その7


人間は集団の中での親睦やフリーライダー(怠け者)監視や
親睦のために言語を発達させた、というのが前回まで。



集団の中でのうわさ話。ゴシップネタ。


「自分はどう思われているんだろう・・・」って疑心暗鬼に
なったことありませんか?


誰だってそうです。周りの目が気になるのは自然なこと
でしょう。気前がいい人に見せたい。仕事ができるやつだと
思われたい。





費用対効果という言葉があります。少ない労力で最大の
効果を獲得したい。前回はチョコの話を出しましたが、
プレゼントをあげたら、同等かそれ以上のものをお返しに
もらいたい、というのが心情です。


ということは・・・自分と他人の行為を比較するということ。



こうして人間は「自分」と「他者」を切り分けて考える
ようになり、「自意識」を獲得した。




ところが、思わぬ副作用が生まれてくる。

自意識が自分に向きすぎて不安定になる。



「○○君は私のことどう思ってるんだろう?」
「僕の人生はいったい何のためだろう?」
「ちょっと言い過ぎだったかしら。どうやって仲直りしよう?」


などなど。例を挙げればキリがありませんが、
こうやって悩んだことは誰にでもあることでしょう。


こういった思考は、自分ひとりで完結できる作業なので
終わりがない。だからいくらでも続けられるけれど、
大抵は「ま、明日も朝早いし、そろそろ寝よっか」と
なって、適当に切り上げてしまうものです。


ところがこの思考がひとたび暴れだすと大変。

制御が非常に難しくなってしまうのは、誰だって
思い当たるフシがあることでしょう。


言葉と発達させてきた人間は、同時に自己意識という
シロモノも抱え込んでしまった。


さてこれをどう扱ったらいいのか・・・??


中田氏は、自己意識を高く持つことが重要だと
言います。



大丈夫、そんなに悪く思われていないさ。

まあ、なんとかなるさ。



そう「思い込む」こと! ウソでもいいから。

だそうです。



そう、ウソなんです。本当は自分は優秀なんかじゃ
ない。気前がよくない。カッコよくない。でもそう
思われていたい。いい評価をしてもらいたい。


深層心理はとっくに気付いているんです。

だとすると、他の人だって同じだ。



しかしながら、そういう「虚構」を暴いてしまうと
どうなるでしょう?


誰だって大勢の人の前で叱責されるのは
嫌なものです。プライドが打ち砕かれ、残るのは
屈辱感だけです。ひょっとしたら報復行為に
及ぶかも。


集団にとってこういった事態は極めて危険。


だからこそ、皆ちょっとしたことは笑って
許しあう。ウソを知りながらお互いに見逃す。


相互信頼が共同体の維持にとって決定的に
重要だということです。



相互信頼、言い換えると「共同体への帰属意識」が
近代化の過程で失われていった。そのメカニズムを
解明するのがこの本の核心部分で、この後展開
されていく論考です。



よ、ようやくプロローグが終わったぁ・・・

先は長いです。








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